メンテナンス

■オイル交換

■用意する物
  ●エンジンオイル
  ●メガネレンチかラチェットレンチ(ナメる危険があるのでスパナ厳禁)
  ●オイルフィルタ 奥にオイルフィルタがある場合、よ〜く考えてフィルタレンチを購入しよう。
■作業
●オイルを柔らかくして、抜けをよくする為に暖機する。 暖機することにより、下にたまっていた
  スラッジもオイルと一緒に排出できる。
●受け皿をセットする。
●メガネレンチかラチェットレンチでドレンボルトを緩める。
●ドレンボルトを外すときは、上に押さえながら、ココというときに、サッと手を引かないと手が油
  まみれになる。 たいてい油まみれになるときはガスケットも一緒に受け皿の中
●オイル交換2回に1回くらいはオイルフィルタも交換する。専用のレンチを使って外す。
●パッキンがエンジンに張り付いていることがあるので注意。
●エンジンに1.7[kg-m]の トルク で取り付ける。(俺は適当です)
●オイルが抜けたら、ドレンボルトを綺麗に掃除し、ガスケットを新品にして (自分は交換しな
  い、要は漏れなければいいのだから)、 4.3[kg-m]のトルクで(オイル漏れしない程度に適当に)
  締め付ける。
●エンジンオイルを注入する。
●フィルタを交換した場合、オイルを2.5lぐらい入れた後、エンジンをかけ、 フィルタ内にオイル
  を送り込む。
●エンジンを切ってから1分後くらいに、 オイルレベルゲージで上限と下限の間にあることを確
  認し、終了。

注意)必ず水平な場所で作業する事。
  センタースタンドがある車種であればセンスタを立ててオイルの量をチェックする事。

参考1)暖機は必要か?
  「暖機することによって、せっかくオイルパンに落ちていたオイルが吸い上げられて、 暖機し
  ない場合より少量しか抜けない」という話を聞いたことがあるが、実際のところどうなのだろ
  うか?オイルは温度の上昇とともに粘度は低下する特性があります。身近な所ではフライパ
  ンで何かを炒める時の油に注目して見てください。また、換気扇にべっとりこびり付いた油汚
  れを落とすには、熱湯にしばらく付けてから洗うと以外に落ちます。暖かくなったエンジンオイ
  ルも常温のオイルに比べ柔らかくなっているのがわかります。暖機により上がったオイルも、
  エンジン停止後数分で落ちてくるんで、やっぱり暖機してからの方がいいと思います。
  また、エンジンを回す事によりオイルパンに溜まったスラッジも撹拌され廃油と一緒に排出
  できます。  

  私は、ドレンボルトを取り外してしばらく放置します。その間に単車をウエスで拭いたりなど他の
  事をやってます。 暖機してオイルを抜いてから数分後に単車をゆすってやった方が多く抜ける
  と思います。
  さらには、キルスイッチをオンにしエンジンが始動しないようにしてセルモータを少しだけ回すと
  いう手もあります。    
参考2)オイルの粘度     
  オイルの粘度はSAE規格で表示され、Wはウインター指数を表す。数字が小さい方が粘度が
  低く(柔らかい)冬でも流動性があり、始動性が良く、燃費も良くなる。後ろの数字は夏場の高
  温時の粘度で、数字が高い方が粘度は高い(かたい)。

 SE  一番低い等級
 SF SEグレードよりも、耐酸化性、耐磨耗性が優れている
 SG SEグレードよりも、耐酸化性、耐磨耗性が優れている
 SH '91に制定された等級で、SFよりも、耐磨耗性、耐スラッジ性が良い
 SJ '94に制定された等級で、SGグレードをベースにさらに耐磨耗性を高めた等級


  オイルの品質はAPI規格で表示され、SE,SF,SG・・とアルファベットが進むにつれて、グレード
  が高い。ちなみに、この規格は4輪用の規格。現在は2001年7月に発効されたSL級が最新
  の規格で、これは環境対策もとられ「省燃費」「排出ガスの浄化」「高耐久性」という特徴があ
  ります。しかし、単車用が発売されているかは知りません。        

参考3)エンジン内部の鉄粉を除去する為のマグネットパーツ         
  エンジン内部ではパウダー状の鉄粉が発生します。これがコンパウンドのような研磨剤と同
  じ働きをして、エンジンの摩耗を促進させます。これを除去するパーツが各社から発売されて
  います。「磁石の付いたドレンボルト」、「オイルフィルタの内部に磁石を装着する物」、
  「オイルフィルタ内部に磁石を予め付けてある物」などがあります。
  オイルフィルタ内部に予め付けてある物は使い捨てですが、それ以外は鉄粉を除去すれば
  何回でも使えるので、エンジンを長持ちさせるのにお勧めです。実際、使用してみるとかなり
  の鉄粉が付いている事に驚きます。特に4ストはエンジンオイルでミッションも潤滑しているの
  でかなりの量が発生します。

         

ブレーキパッドの交換

■ブレーキは重要安全保安部品に指定されていて、整備士免許の無い人が整備依頼を受けて
  はならない。しかし、自分で自分の単車を自分の責任において 整備するのであれば問題無
  い。ただし、ブレーキは安全に関わる重要なパーツです。ブレーキをいじりたくないと言う人は
  、陸運局認証の単車屋さんにまかせましょう。

■作業手順
●キャリパを固定してある上のボルトをナメないように メガネレンチかラテェットレンチで緩め
  、下のボルトを外せば、 キャリパを持ち上げることができる。
●マイナスのネジを外し、中の6角のネジを外せば簡単にパッドが外せる。
●新しパッドを取り付ける。フロントはダブルなので当然両方交換する。
●このままだと、パッドの厚さが増したため、キャリパを降ろせないので、 ブレーキリザーバ
  タンクからフルードがこぼれないよう少し吸い取るなどしてから、 ピストンを押し戻してやる。
●キャリパを降ろし、取り付ける。
●キャリパを降ろす際、余分に戻した分、最初はブレーキが効かないので、 ブレーキを何度
  かかけて、効きを確認して終了。   

注意)ブレーキをいじった時は必ず効きを確認してから乗りましょう。   

参考1)ブレーキキャリパはパッドのカスでかなり汚れます。汚れると操作性が悪くなります。
  全然掃除しない人でも、パッドを交換する時くらい綺麗にしましょう。念の為、ブレーキクリー
  ナーは使わず市販の中性洗剤と歯ブラシで洗う。特にピストンまわりを綺麗にしてください。
  工程4にあるように、ピストンを押し戻さなければならないのでブレーキダストがあるとトラブ
  ルの元になります。  

参考2)ブレーキを固定するボルトやタイヤのシャフトのボルトのネジ山にネジ止め剤がつけ
  てる場合がある。外れることはまずないので自分はつけないが、心配であればアロンアロフ
  ァを1滴ネジ山につける方法もあります。     

参考3)ユーザ車検の時、検査官に「キャリパ外した?」って聞かれた場合、「外してないよ」
  と答えないと不合格になるかも!?    
  別にキャリパ外しても問題ないんだけど、「コイツ気に入らねぇな、不合格にしてやるか」なん
  て検査官に思われたらヤバイから、こういう時は「外してない」と答えるべし!その方が無難。
  その他には後整備です と答える方法もあります。


ブレーキホースの交換

■作業手順
●ブリーダープラグのゴムキャップを外し、メガネレンチにホースを通しブリーダープラグに
  差し込む。 そうすることにより、メガネレンチがレバーの役目をする。
●フルードを抜く。
●純正のブレーキホースを外す。 フルードがプラスチック、ゴム、塗装面に付着すると、侵
  してしまうので気をつける。
●マスターシリンダにバンジョーアダプタとワッシャーを取り付ける。 ブレーキホースをキャリ
  パに取り付け、ねじれを取ってから、 ホースをブレーキレバー側に取り付ける。(この時、
  ねじれない構造になっている。)
●ホースをタイラップ等で固定してから、 ハンドルを左右に切って干渉のないことを確認して
  から、フルードを入れる。
●エア抜き作業
●ブレーキを数回握りブレーキレバーを強く握ったままブリーダーボルトを緩め、エアを排出
  する(この時、絶対にブレーキレバーを戻さない。戻すとフルードと一緒にエアがキャリパの
  方に逆流してしまう)エアが出なくなったらブリーダーボルトを締める。この作業を繰り返す。
●また、キャリパを外し(外さなくてもできるが、)ピストンを押し戻してやると、フルードが押し
  上げられ、マスターシリンダ付近にたまったエアをフルードと一緒に、リザーバタンクへ抜くこ
  とができる。
●ホースの途中にくっついて残ったエアは、コンコンとホースに振動を与えてやって移動さ
  せる。
●結構時間がかかった(20〜30分ぐらい)。まあ、気長にやろう。
●ブレーキが利くようになればO.K.   

注意1)ブレーキをいじった時は必ず効きを確認してから乗りましょう。  

注意2)バンジョーボルトの締め付けトルクや、エア抜きの詳細は、ブレーキホースのマニュア
  ル等を参照してください。    

参考)ブレーキパッドの量が少なくなると、その分余分にピストンを押すことになり、その分フ
  ルードも必要になる。したがってリザーバタンクのフルードがだんだん少なくなるので、ブレー
  キパッドの交換の目安になるのだが、ブレーキホースを交換したため、パッドがなくなってき
  たのに気付かず、走っていると大変なことになってしまいます。ブレーキからシャーという音
  がしてきて、あわててパッドを外してみると、溝がほとんどなくなっていた。というような事にな
  らないように、ブレーキフルードやホースを交換したときは気をつけよう。


ブレーキフルードの交換

■ブレーキは重要安全保安部品(確かこんな名前だったと思う)に指定されていて、整備士免許
  の無い人が整備依頼を受けてはならない。しかし、自分で自分の単車を自分の責任において
  整備するのであれば問題無い。

■作業手順
● ブリーダープラグのゴムキャップを外し、 メガネレンチにホースを通しブリーダープラグに
  差し込む。 そうすることにより、メガネレンチがレバーの役目をする。
●ブリーダープラグを少しゆるめる。
●新しいフルードで古いフルードを押し出すようにすればよい、 エアが入らないよう、リザーバ
  タンクが空にならないようにフルードを注ぎ足す。 ブリーダーボルトを締める前にブレーキレバ
  ーを戻さないように気をつける。
●エアが入ったら、 エア抜きの作業 が必要になる。


プラグコードの交換(ハイテンションコード)

■最近の物は耐久性がかなり高くなっていますが、プラグコードも消耗品です。
  ノーマルのまま何年も乗ってるなら、交換しよう。劣化して、ヒビが入ってるようなら要交換。
  水が入って電気がリークする場合があるので、雨の日に不調ならプラグコードにヒビが入っ
  ている可能性があります。    
  交換するなら、NGKのレーシングケーブルや SplitFire のツインコアケーブルなどの高性能
  プラグコードにする事をお勧めします。これらはそれぞれ特徴があります。着火性能がアッ
  プしエンジンの吹けが良くなります。  

■用意する物
●新しいプラグコード(SplitFire製)
●カッターナイフ
●プライヤー及びスパナ類

■作業手順
●ガソリンタンクを外す。
●純正のプラグコードをイグニッションコイル側から約80oのところで切断する。
●切断した純正のプラグコードの長さに合わせて、新しいプラグコードを切断する。
●新しいプラグコード付属のジョイントで繋げる。
●SplitFireの場合、ジョイント金具、及び収縮チューブが付いてくる。 (車種によっては、無い
  場合もあるようですが)
●収縮チューブをどちらかのコードに通した後、 ジョイント金具を芯線の中心に回しながらね
  じ込む。
●収縮チューブをジョイント部に移動し、工業用ドライヤーまたはライターなどで 熱して圧着さ
  せる。
●多気筒エンジンの場合は、全て交換する。
●プラグコードの順番を間違えると、 故障の原因になるので注意する。
●付属の端子をスパークプラグに取り付ける。
●プラグキャップを根元まで「カチッ」と音がするまではめ込む。
● ガソリンタンクを取り付ける。       

注意1)一般的に、イグニッションコイルとコード、コードとプラグキャップの接続は、ジョイント
  もそうですが、木ネジのようなネジにねじ込んであるだけです。 したがって、たまに接続が緩
  んできて接触不良のトラブルを起こす場合があります。また、一度コードを外すと芯線が広が
  ってしまうので少し切って付け直す。 回しながらねじ込む事。   

参考1)私は、どうせなら付属のジョイントを使わず、イグニッションコイルの根元から交換した
  。 しかし、SplitFireは純正コードに比べ太い!(NGKのレーシングケーブルは純正と同じ太さ)
  そこで、カッターナイフで細くした。    

参考2)高性能プラグコードについてSplitFireのツインコアケーブルは、プラグキャップに傘の
  ようなゴミ防止が 付いていてイイですね。今までは、NGKのレーシングケーブルを使用してい
  たのですが、 これにはそれが付いていなかったので、プラグ周りの汚れが気になりました。
  (NGK製にも付いている奴があるのかもしれませんが)性能的には、どちらもイイって話を良く
  聞きます。 試しに抵抗値をテスターで測定してみたのですが、新品のツインコアケーブルと 2
  年以上使ったNGKのレーシングケーブルとでは比較にならないので、 数値は載せません(長さ
  も違いますし)。 しかし、SplitFireのツインコアケーブルは抵抗値が低いのがウリなだけあって
  、数値的には低いですね。


冷却水の交換(Long Life Coolant)

■日々のメンテナンスとしてはホース類からの冷却水(LLC)の漏れがないかの確認でOKです。
  LLCの交換を怠ったからと言って、エンジンが壊れるわけではないので、それはど神経質にな
  らなくてもいいと思います。それでも、古くなったLLCは不凍能力が低下していると思われます
  (実験した訳ではないのでわかりませんが)。また、錆のような色が混ざったLLCは、防錆効果
  も低下していると思われる。汚れ落としの能力のある液体は、汚れを自分の中に包み込む性
  質があります。したがって、汚れが溶け込んだ液体が飽和状態になると、その能力は限界にな
  ります。 (写真の左側が古いLLCで、右側が新しいLLC) LLCは数年毎に交換する事をお勧
  めします。

■用意する物
●LLC
●ジョッキ
●プライヤー
●スパナ類
●銅座金   
  プライヤーはチューブ類のクリップを外すために使用するので先の細いもの シーリングのた
  めの銅座金はできれば用意したいが、使えるようであれば再利用してもいい。  

注意1)エンジンが冷えた状態(エンジンを手で触れる程度)で作業しましょう。 

注意2)LLCに含まれるエチレングリコールは有害物質ですので、目や口に入らないよう注
  意して下さい。  

■作業手順
●水浸しになってもOKで、水道のホースのとどく場所にバイクを移動する。
●ガソリンタンクを外す。
●受け皿をセットしてから、 ウォーターポンプ付近にあるドレンボルトをT型レンチ等で外す。
●ドレンボルトを外しても、まだラジエターキャップを外していないので、 冷却水はちょろちょ
  ろとしか出ない。ドレンボルトはウォーターポンプ付近にある座金付きのボルトなので、 すぐ
  に分かると思います。
●ドレンボルトがない車種は、ロアーラジエターホースをウォーターポンプ側で外す。ホースを
  外す前に、ホースバンドがどの角度で、 どのくらい締め付けてあったかを覚えておいてくださ
  い。
●ラジエターキャップを外す。するとドレンボルトから勢い良く冷却水が出てくる。
●エンジンブロックにある冷却水の排出用のドレンボルトを外す。    

参考1)LLCは何の為にあるかというと、当然エンジンを冷やす為にあります。 したがって、
  エンジン内部に冷却水が入っています。 しかも、複雑な経路でエンジン内部を循環していま
  す。そのため、車種によっては、 その冷却水を抜くためのドレンボルトがエンジンブロックに
  付いています。
●エンジンブロックにあるドレンから冷却水を抜く時は、ペットボトルを適当な形に切ったモノ
  を用意すると良い。
●冷却水が出てこなくなったら、忘れずにボルトを締めておく。 漏れ防止の銅座金を新品に
  交換する事をお勧めします。
●冷却水のリザーブタンクを外し、水で綺麗に洗う。
●中が汚れている時は、水とボルトを数個入れてシェイクする。
●取り外した逆の手順で、リザーブタンクを取り付ける。
●水道水をラジエターキャップから流し込み、ラジエター内部を洗う。 ドレンボルトから出てく
  る水が透明になるまで、流し続ける。
●適当な濃度の冷却水を、ジョッキで作る。
●こぼれた時のために、ラジエターキャップまわりをウエスで保護し、 冷却水をいっぱいまで
  入れる。リザーブタンクにもアッパーラインまで入れる。 
●エア抜き作業  ラジエターホースを手で揉む。 するとエアがボコボコと出てくるので、出て
  きた分だけ注ぎ足す。
●次にエンジンをかける。回転を上げると噴き出します。 同じように、通路の空気が出てくるの
  で、減った分を注ぎ足す。
●空気がほぼ抜け終わったら少し回転を上げ(2000rpmくらい)、 水位が変わらなくなったら、
  エア抜き作業は終了。
●ラジエターキャップをしっかり閉め、 ガソリンタンクを取り付け、終了。
●少し走行してから、リザーブタンクの量をチェックする。      

注意2)エンジンの回転を上げると、ポンプで吸い上げられるので、ラジエターキャップの所の
  水位は下がります。アイドリング時の水位を基本にしてください。     

注意3)あまりエンジンを暖めてしまうと、冷却水が膨張して水位が上がりあふれてしまうので、
  エアぬき作業はすばやく行いましょう。       

注意4)念のためLLCを交換した後、少し走行し、エンジンを冷やしてから、水位のチェックを
  する事をお勧めします。     

注意5)ガソリンタンクを外しても、キャブに残っているガソリンでしばらくはエンジンを回す事が
  できます。逆に言うと、エンジンが止まるくらい長い時間かけてエア抜きしてはいけません。
  冷却水が高温になり、ヤケドの危険があります。    

参考2)LLCの役目は、冷却と防錆ですが、濃度が低いと寒冷時に凍結する可能性があります。
  使用地域の最低気温を確認し、表1を参考にして、最低気温以下の余裕を持たせ濃度を決め
  てください。私は、ラジエター原液1リットルを買ってきて、ジョッキで原液1リットルに水2リットル
  を入れ、約33%の濃度で使用しています。残りは保存しておき、少し走った後に減っていた場
  合、補充します。     

ちなみに、濃度の計算方法は、LLC原液の容積濃度(%) =水の容積 + LLC原液の容積


混合表(容積比)
ホンダラジエター液(%) 水(%) 凍結温度(℃)
30 70 -16
40 60 -24
50 50 -36
60 40 -52


  作業手順では、ジョッキで予め適正濃度に混合したLLCを注入していますが、
  サービスマニュアル等で、LLCの全量が分かっている場合は、次のようにしてもかまいません。
  まず、LLCの全量から、適正濃度にするためには原液をどれだけ入れればよいか計算し、
  用意する。作業手順の9まで終了したら、その計算した量のラジエーター原液をラジエーター
  キャップから注入する。そして、残りの部分に水を注入する。エア抜きで、エアが出てきた分だ
  け水を入れる。後は、ウォーターポンプで自然に混合されます。 

注意5)原液そのまま(100%)や、不必要に濃すぎる冷却水は意味ありません。それどころか、
  濃くなるに従って冷却効率はどんどん低下します。

ラジエターホースを外す場合    
  冷却系統に使用されているホースやOリングなどは、一般的にLLCと温度に対する耐久性が
  高い代わりに、耐油性が低くなっています。 ホースバンドを充分に緩めてもウォーターポンプ
  からホースが抜けない時に、潤滑スプレーやオイルを塗布してはいけません。水またはLLCを
  ホースの内側に流し込みながら、できだけ手で引き抜きましょう。どうしても外れず、ホースの
  内側に何か差し込みたい時は、プラスチック製の先の丸い箸にしましょう。マイナスドライバー
  などを差し込んでしまうと、シーリング加工してあるホース内面やウォーターポンプを傷つけて
  しまい、冷却水漏れの原因になります。ホースを取り付ける時は、ホースバンドの位置、締め
  加減、差し込む長さ、すべて元通りか確認してください。走行距離の多い単車は、締まってい
  た時の形にゴム製のホースが変形しているため、バンドの位置(角度)が違うだけで、水漏れを
  起こす事があります。ラジエターホースはゴム製なので、いくらでも締まります。締めすぎるとホ
  ースが歪み、水漏れを起こします。また、ホースのゴムや内部の繊維を傷めてしまいます。


ユーザ車検

■ユーザ車検の予約

●予約の受け付けは、各都道府県の車検場によって異なりますが、多くの場合土曜日曜、祝日
  を除く 9日前から前日までに、電話で予約できます。ガイダンスに従ってプッシュしながら予約
  が出来ますので誰にでも出来ます。(お年よりはちょっとむりかも・・・)
●検査の受け付けは、1日4つの時間帯に分かれているので、車検にパスするかどうか不安な
  所があれば、朝一の予約をしておいて、ハネられたら、近くのテスター屋さんに持ち込めば整
  備してくれるので、もう一度検査を受ければいいのです。再検はその日のうちならば何回でも
  OKです。

■必要な書類
●自動車税(小型二輪車は軽自動車税)納税証明書
●定期点検整備記録簿
●自動車検査証 

■必要な書類(当日陸運支局で用意するもの)
●申請書OCR第3号様式
●自動車検査表
●自動車損害賠償責任保(24ヶ月)
●自動車重量税納付書

■整備する
●買ったばかりの単車やなんかは車検は通るだろうが...しかし、規制緩和され個人で車検
  が受けられるようになった訳だけど、規制緩和された分、車の管理は自分で責任を持つという
  のがユーザ車検です。最近、一万以下の格安なんだけど、ろくに整備もせずユーザ車検代
  行をやっているスタンドなどがあるのは気になります。

■車検場で検査を受ける
●必要な書類を持って、もちろん車検を受ける車両に乗って(単車ならトラックにでも積んで行って  もいいけど)行く。
●検査手数料分の印紙を申請書に貼って、その他の必要な書類と一緒に窓口に行き受け付
  けをする。この時、たりない書類などのチェックなどをしてくれます。「○○がないから○番窓口
  に行って」って
●車両に乗って検査ラインに並ぶ。まずは検査官が同一チェック(書類に記載されている車体
  番号等の確認など)をする。後は、ブレーキの効きや、スピード計の検査等、テスターの画面
  や検査官に言われた通りにやるだけ。テスターの指示画面は電光掲示板のようなもので、
  「前輪をテスターに乗せて下さい」とか「前輪のブレーキをかけて下さい」「40km/hになったら
  ボタンを押して下さい」とかって指示が出る。慣れないユーザの場合、検査官がそばに付いて
  いてくれる場合もあるが、基本的には検査官は他の所のモニターなどで監視しているようだ。
  したがって、検査ラインではユーザが一人で行う事になる。
●検査ラインでどのような検査をどのように行うのかをビデオに編集したものが見られるので、
  不安な人は見てよう。(無料)

■費用等
●検査手数料  小型自動車、小型二輪車----------------1,400円   
● 重量税     小型二輪車(2年)-----------------------5,000円
●自動車損害賠償保健料(車検場で入れる)   
           小型二輪車(24カ月)------------------22,900円  
平成14年4月から 値段が安くなったはずです。         

参考1)不合格になっても、その日のうちなら何回でも車検は受けられます。どこが悪かったの
  か検査官に聞いて整備しなおして再検査を受ければいい。ただ、もう一度車検ラインに並ば
  なければならないので時間がかかる。  

参考2)以前、ヘッドライトの光軸検査で「×」になったことがあった。検査員に「またがってる時
  に動いちゃった」といったら「○」になった・・・・あの機械手元で操作ができるようになってるみ
  たいだ。





キャブレターセッティング


エアクリーナーやマフラーを社外品に換えた場合はキャブセッティングが必要です。もちろんノーマルでもセッティングしたほうが
いい場合があります。キャブレタ−セッティングについて説明します。
キャブセッティングというと、「難しそうだな〜」という人がかなりいます。もちろん生まれついてすぐに出来たって言う人はいないで
す、かといって簡単ってわけではありませんが基本と考え方をもってすればかなり解りやすくなるし、奥が深く面白いものでもあり
ます。  
私の場合、よくヒトに置き換えて考えてみます。これば最も良い方法でわかりやすいからです。エンジンを体とすると、キャブレタ−
はヒトの口にあたり、ガソリンとオイルは食料となるでしょう。エンジンは燃料がなければ動きません。その燃料を少なすぎず多す
ぎず効率よく供給することで快調に動いてくれるわけです。この燃料調節がキャブセッティングであり、エンジンの口であるキャブレ
タ−の様々なジェット類を変更することによって混合気の供給を制御するわけです。よく言う「燃調が濃い」というのは混合気のガソ
リン量が多すぎることを言い、「薄い」というのは少なすぎることを言います。ヒトにたとえるなら食べ過ぎや少食にあたります。
食べ過ぎだと力こそでてもお腹が苦しくて動きが鈍く、逆に少なすぎるとお腹が空いて力がでなくて空回り。ひどいと栄養失調で動
けなくなるでしょう。エンジンも同じ。濃いめだとトルクあっても回転は重く、薄めだと回転の上がりや回りはいいけど力がでなくて、
ひどければ焼き付いて動かなくなってしまうことでしょう。こう考えると似ていて理解しやすいでしょ。つまりボクらはエンジンの食欲
(要求量)にあった腹8分目にあたる混合気を供給できるようキャブセットしてあげれば快調に動いてくれるはずです。これがキャブ
セッティングの基本。暖気場所でアクセルのレスポンスを見て、また実際に走行して、エンジンの気持ちをつかみましょう。バッチリ
決まればイイ音でスム−スに回ってくれるはずです。実走行で調子の良かった時は、走行後暖気場所に持っていってかけてみてレ
スポンス確認をしておきましょう。この感覚さえをバッチリつかめたら、その後は走行前に暖気場所で80%近くはセットできてしまうも
んなのですから。(良かったときと同じ感覚になるようキャブセットすればよい)このようにベストな時を知り、エンジンの具合を毎度確
認。回数さえこなしてしていけば、キャブセッティングは難しいことではありません。あとは対処の方法だけ。まだ「難しくて出来ないヨ
ォ−」っていってる人はこの作業をただ気持ちを持ってやっていないだけなのです。プラグの焼け具合をみてセッティングしていきま
しょう。プラグが白く焼けているときは燃調が薄い狐色に焼けているときは最適黒く湿っているときは燃調が濃い黒く湿っているとき
は燃調が濃いですのでプラグが狐色になるようにセッティングしましょう。燃調が濃くてもかぶるくらいでたいした問題にはなりません
が薄い場合は最悪エンジンが焼きつくこともありますから気をつけましょう。キャブセッティングを行うときは新品のプラグを使うと焼
け具合がよく分かります。ここでは吸排気系チューン時に必ず行わなければならない、キャブレターセッティングについて解説します
。吸気と排気のバランスが取れていないと、いくらカスタムパーツを付けても全く速くならなかったり、焼き付き等でエンジンを壊して
しまうことにもなりかねません。   余談ですが’96モデルのDIOZXの、新車デリバリー時のキャブセット内容はメインジェット(以後
「MJ」と略す)#85、ジェットニードル(「JN」と略す)42番 3段目 とかなり濃い目にセットされています。これは慣らし運転や寒い時
期を想定してのものであり(それにしても大げさなのだが・・・)、エンジンが実際に要求しているものよりかなり多い(濃い)設定です。
これでスタートしてもいいのですけど、雪の降るような寒い時でも濃すぎ!なので#5くらい絞ってしまいましょう(。「5番もぉ〜!」と
あせることないです。まだ濃い目の方にありますから大丈夫。慎重すぎてカブらしたり、乗りにくかったりは大きく防げますから。ここ
数年のデリバリーされたDIOZXの初期セットのMJ番数は、以前のセットから比べると何と2番も違いがあります。     
吸気系のセッティングは結構根気の要るものです。私はキャブ、チャンバー、シリンダー、ピストンを交換したフルチューンのDIOZX
のセッティングを出すのに14時間かかりました。あせらずじっくり時間をかけてセッティングをしていきましょう。

●キャブレターとは?   
  キャブレターは、エアクリーナーから取り入れた空気にガソリンを混ぜ、この混合ガスを霧状にしてシリンダーへ噴出する装置で
  す。空気の量、ガソリンの量を細かくセッティングすることで、シリンダーでガスを効率よく燃焼させてそのエンジンの持つ性能を
  正常に発揮させる様にします。

●パーツ構成   
  キャブレターのセッティングを行うためのパーツとして、以下のものがあります。     
 1.スロージェット  
  アイドリングからアクセル開度1/4くらいまでのガソリン量を調節します。  
 2.メインジェット  
  アクセル開度1/2〜全開のガソリン量を調節します。     
 3.ジェットニードル  
  アクセル開度1/4〜半開くらいまでのガソリン量を調節します。  
 4.エアスクリュー  
  低回転時の空気量を調節します。一度いっぱいまで締め込み、何回転戻すかで調節します。  
 5.アイドリングスクリュー  
  アイドリング時のエンジン回転数を調整できます。  
 6.スロットルバルブ  
  アイドリングからアクセル開度1/2くらいまでの混合気量を調節します。スロットルの開け閉めで上下し、空気吸入口の開け
  閉めをします。           
  1,2はパーツをそのまま変更してセッティングします。       
  3はジェットニードルに付いているCクリップの位置を上下することでセッティングします。    
  4,5はネジを開閉することでセッティングします。  
  6はカットされている部分の傾斜角(カッタウェイ)を変更することでセッティングします。

  だと出難いのだけど。ピストンの裏についてはオイルの違いで一応にもいえないのでここでは記しません。(当然焼けていないと
  濡れていて焼け色は付かないのである。)さあ、濃い時の走行フィールとピストンの焼け具合、しっかりつかんでくださいネ。使用
  オイル・ガソリン、マシンの仕様(ラム圧等)によってもセット差はでてきますので、心配な方は濃い目からのトライお願いします。
  メインジェット系(高速域)の変化 感じられました? 粗方メインジェットを絞り込んでいってまずまずのセットを出しておきましょう。
  キャブセッティングの基本は、まずメイン系を決めることから始まるのです。アクセルの開け出しなど中速域は無視しても良いで
  すから先回お話したように全開時でスムースに回ってグットな焼けのでる位置近くを見つけておきましょう。そこまで出来たら中
  速域のセットに移るのです        参考)メインジェットで高回転側のセッティングを出したら、低回転側のセッティングも煮
  詰めていきます。低回転側のセッティングは主にスロージェットと、ジェットニードルのクリップ位置で調整します。参考)通常、キ
  ャブレターの口径が大きくなればなるほど、セッティングはシビアになり、ベストセッティングを出すのは難しくなります。
  気温や気圧の変化によってセッティングを変更する必要が出ることもあります。

●セッティング  
▲キャブレターセッティングのメインは、その名も示すように(^^;)メインジェットです。メインジェットはアクセル半開くらい〜全開ま
  でのガソリン量を決定します。エアーフィルターやチャンバーの交換をすると、まずメインジェットを番数の大きいものへ変更
  する必要があります。
▲ガスが濃いとエンジンがかぶってしまい、シリンダー内は真っ黒のカーボンでベトベト、プラグも正常に点火できなくなってし
  まいます。ガスが薄すぎると、最悪エンジンが焼き付いてしまいます。また、車の動作としては、ガスが濃いと高回転が延びま
  せんし、ガスが薄いと加速が悪くなります。ガスの濃さをベストの状態に調整し、低回転から高回転までスムーズにエンジンが回
  り、またエンジントラブルが起きないようにするためにキャブレターのセッティングは非常に重要です。
▲実際にどのようにセッティングを出すかですが、吸排気系のパーツを変更したら、まずメインジェットを大きめの番数に変更し
  ます。それで少し走ってみて、エンジンの回り具合、プラグの焼け具合、ピストンヘッドの状態などを見て、ガスが濃いか薄い
  か判断します。ガスが薄ければメインジェットの番数を10番程度上げ、また同じ事を繰り返します。10番も上げるのは、ガス
  が薄い状態のままだとエンジンを痛めてしまうからです。キャブセッティングの基本は、ガスの濃い状態から少しずつベストに
  近付けていくことです。ガスが薄いような症状であれば、あまりエンジンを回さず、すぐにガスを濃くした方が無難です。
  ガスが濃いようであれば、メインジェットの番数を2〜5番程度下げ、また同じ事を繰り返します。
▲チューニングバイクの場合はアクセル全開でカットして戻ってきたら、シリンダーヘッドを外してピストンの頭の焼け、出来れば
  シリンダーもはいでピストンを外して裏の焼けも確認しておきたいものです。(無鉛ハイオクガスとなってからピストンヘッドの
  焼けでセッティングの判定をするのは難しくなってきていているのですけど、私はピストンの裏の焼けで判定している。ピストン
  ヘッドの焼けは目視はもちろんだが、指で触って確認すること。焼けていれば乾いている部分が多く、濃い目だと濡れている
  部分が多く出てるはず。目で見るより触った方が分かるはずですゾ。カーボンの付きなど観察しておこう。最良の焼けの状態は、
  ほぼピストンヘッド全面が乾いて、円周に多少湿っているところがあるかなぁーぐらい。カーボンの色も黒より褐色系に仕上がる
  とおいしい。ただハイオク

次に、ガスが濃いか薄いか判断する材料ですが、エンジンの回り具合で判断:  

濃い状態  
・エンジンがかからない。
・アクセルを開けてもエンジンが回らない。
・高回転でエンジンが回らなくなる。
・マフラーから白煙が出る。       

薄い状態  
・低回転でくすぶり、ある程度回転が上がると一気に吹ける。
・回転が上がっていくと息継ぎをする。  

  この様な状態の時は、メインジェットを変更します。また、走行中アクセルを全閉してから1/4くらい開けたとき、エンジンが失速し
  てしまうようなときは低回転でのガスが薄いのでスロージェットの番数を上げます。逆にかぶってしまうときは番数を下げて濃くし
  ます。アクセル開度半開くらいまでで回転の上がりが悪いときはガスが薄いので、ジェットニードルの位置を1〜2つ上げて濃くし
  ます。逆にガボガボいったり、失速してしまうようなときはガスが濃いので、ジェットニードルの位置を1〜2つ上げて薄くします。
  ジェットニードルのセッティングは常に真ん中の段から始めます。それまではメインジェットで大まかに調整します。

  プラグの状態で判断:濃い状態・真っ黒になり、カーボンが付着している。・濡れている。         

  薄い状態・白く焼けている。・白い気泡のようなぶつぶつができている。・溶けている。          

  等から、総合的にバランスの取れた状態を探していきます。



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