VFR750Fトラブル詳細
草津ツーリングの怪
(それはトンネルに潜んでいた)
全5幕

2002・04・27

第1幕



その日の朝、出発す時に不安があった。
セルボタンを押すと”キュルキュルッ”とスローな感じだった 
私は前日にパーキングライトをつけたままだったからと思いなんとかエンジンに火を入れた
しかし2キロほど走るとまたまたエンジンストール 
惰性で走っていたので すかさず3速に入れてエンジンスタート その後回転が落ちないように
スロットルで調整しながら10キロほど走った。
信号機が赤だったので停止しないようにスピードを落としたら またまたエンジンストール!!
セルも回らなくなっていたため くそ重たい750(ナナハン)を”押しかけ”してエンジン再起動。
(その時予備電源に切り替わっていたのかも・・・・(エヴァンゲリオン風))。
なんとか国道8号線で黒部インター近くまでたどりついた



下り坂を見つけアイドリングするか試してみた(もし止まったら押しかけが楽なように) 見事成功
アイドリングは落ちついていていた(この時その直後にやってくる悲劇など予測もできなかった)





第2幕



黒部インターから乗ると長岡まで29個のトンネルがある 早速トンネルが始まった トンネルの
中はヒンヤリとしていてちょっと肌寒い感じを受けた。 
4個目のトンネルだっただろうか 市振トンネル(いちぶりトンネル)に突入した そのトンネルは
思いのほか長かった 100km巡行だったが 連休の初日でもあったせいか 北陸自動車道 
上り線は通行量は多いものの比較的スローペースだった 
私はウインカーをあげて車線変更しようとしたがウインカーが点灯しなかった 
「あれ?まだ電圧がもどってきてないのかな?」 試しに反対側のウインカーもつけてみたが 
やはり点灯はしなかった 「あれ?ライトは?」 私は電圧回復を最優先におもっていたので
ポジションランプで走行をしていた  ライトのスイッチを入れてみたがライトはつかなかった 
その代わりにタコメーターの回転数が1000rpm下がった、走行していて回転は下がってないが
電気的に回転が上がっている状態だった。 なんどかON OFFをしてもライトもウインカーも
点灯はなかった するとメーター周りのバックライトも消えてしまた。(ありゃりゃ?)  
それから50メートルも走っただろうか ”ぶおーぶーぅ”といってエンジンが停止
私は久しぶりにヘルメットの中でしゃべりました「まっじかぁよ〜」 すると惰性で
走っている間に非常停車帯が横を過ぎた 「あ!止まれない」VFR完全に沈黙。
なんだよ!と思い横の壁をけっとばした事を思い出しました【午前10時10分】     
「うひぇ〜怖え〜」  普段は静かな北陸自動車道なのに行楽地に向う車で首都高速
さながらの交通量でした。 
遠くにはうっすらと明かりが見えていたので 押していこうを思い車がガンガン通り過ぎる中バイクを
押し始めました 20歩も歩いたでしょうか 緑の字で”非常通行帯まで200m 逆戻りでも210m”
と看板がありました 「え? すなわち200m歩いても出口はまだまだと言うこと?」 
私は押すのをあきらめました。なぜなら高速道路での停車は事故をひきおこすからです。
すると右側に非常出口が見えてきました 畳1畳ほどの入り口に私はバイクを入れて修理を試みたのです 



よくみると目の前に扉のようなものがあり ”軽く開きます”と書いてありました 
私は扉を開けてみました。 



すると畳4畳くらいの踊り場があり30段くらいの上り階段がありました 
私はバイクをそこに入れて修理をはじめました  1分もしないうちにマイクで
「バイクの●■※★▽・・・・・」と 音声が聞こえましたが音量が大きすぎて聞き取れませんでした 
「げ!やばい!」と思い バイクを非常出口のところに戻して 扉をしめました 
しかし「バイクを●■※★▽・・・・・」の音声は鳴り止みませんでした。  
「これは緊急事態だわ! 待ち合わせしているみんなにとにかく連絡だわ!」
と思い携帯電話を取り出しましたが”圏外”でした 仕方がないのですぐ横の非常電話を取りました 



しばらく待つと「いちぶりトンネルのバイクの人ですね?」といわれました 「はいそうです」
「カメラで確認しましたよ」と言われました あたりを見回してもカメラらしいものは見つかり
ませんでした。 「もうそちらに道路公団の車が向っていますので支持に従ってくださいね」 



それから10分くらいして道路公団の黄色いサーフがやってきました。 
ところが手前の非常停車帯にロードカーを置いて歩いて私のところまでやってくるではありませんか。
話の結果 レッカーを呼ぶことにしました レッカーはJAFではなく民間の業者がくることになりました 
ちなみにJAFは2輪はあつかわないそうです。【午前10時40分】



ちなみにトンネルで停車したことがないと思いますが トンネルの中は ま〜うるさいです しかも非常に寒い!!

それからしばらくして警察の車が非常通行帯に来たのが見えました 警察はまたまた 
歩いてこちらに向ってきました 「バイクを積み込むために車線規制をしますから 
そこで待っていてください」
といって警官はまた歩いていってしまいました。
「いつまで またせんだよ!」



普段高速道路のトンネルで しばらくするとカラーコーンを置きながらゆっくりパトカーが
こちらに向ってきました。私のところまで来ると「パトカーでバックしながら 非常通行帯まで
いくからバイクを押してきてね」
 「まじ? あんなところまで??」 作業が始まりました 
私は重量感たっぷりの750ccを逆走しながら押して歩き始めたのです 
まー重いの重くないのっても〜。 
横にはバスやトラックがビュンビュン通り過ぎていて いつ 突っ込んでくるかと怖くてしかたがあり
ませんでした。 そのご400mを押しつづけ無事非常停車帯にたどり着きました。
すると警察はさっさと帰っていきました。 
道路公団の人の話によると道路公団の人は車線規制などをしてはいけない事になっているそうです
【午前11時20分】。  【午前11時40分】やっとレッカーが到着しました
「来んのが 遅せぇ〜んだよ!!」






早速積み込んで糸魚川インターで降りました。レッカー代は車の中で請求されました。
なんと30000円+高速料金+休日手当て+消費税です 
合計で38850円なり〜 私は全勢力をそそいで交渉しました 
その結果、通常料金+消費税でなんとか妥協してもらったのです。 
すなわち31500円がレッカー代になりました。 
商談成立後、携帯電話がつかえるようになり 待ち合わせしている東京の友人に電話で連絡をしました
 その時点で1時間も待っていてくれたのです。
しかし友人達は「急いでこい!第一ロケット切り離しだわ!」といって まっていてくれる事を明らかにしてくれたのです。

そしてもう一人 肝心な男に電話しました 
「あ!うぇた前 元気?」  
うぇた前「うん元気! それが聞いてよ!集合管届きました!!」  
私は一瞬話をきりだしにくくなりましたが
「実は糸魚川のトンネルでエンジンストールして 只今レッカー運搬中」  
うぇた前「まじでか? 迎えにいこうか?」  
「大丈夫 それより単車貸してほしいんです」   
うぇた前「おーいいよいいよ!」   
うぇた前はふたつ返事でバイクを貸してくれる事を約束してくれました しかも実に気持ちよくです。



第3幕



糸魚川駅から徒歩40歩のバイク屋で修理してもらうことにしました 



私は「古いバイクですみません」というとバイク屋の店主は「古いバイクは成れてるから、
実は家にはこれより古いVF750もくるかね〜(笑)」
などといってくれたので
大助かりでした そのバイク屋の駐車場には”スージー”や”チャッピー””ロードパル”などが 


アンダーライトの元祖!”スージー”すばらしい!
すばらしい保存状態 (しかも現役)

普通においてあり さながらバイク博物館のようでした 私はタイムスリップしたかのような感覚にとらわれました。 



バイク屋に丁重にお願いをしてその場を離れました【午前12時30分】。     

JR糸魚川駅について 「高岡駅までいくらですか?」と聞くと 
「特急料金+自由席で2750円です」 私は駅一帯に聞こえるくらいの声で
「え〜??マジで?」   駅員「まじですよ〜」 
私はオチャメな駅員にほれてキップを購入しました(なぜか二枚ありました なんでだろ??)。 



午前12時53分のはくたか1号に乗車決定! 



電車の中は ま〜すごい人でした 
私はビールでも飲んでゆったりしていこうと思ったのですが自由席は満席だったので 
うしろの方に歩いていきました。するとどうでしょう 
私がカッコいいのか ツナギ姿が怪しいのか 
みんな私を見てくれているではありませんか!!
  
理由はともかく 私は目立つのが好きなのでとても気分が良くなりました。ルンルン!!  
電車が出発すると車掌がやってきました「すみません 高岡駅には何時につきますか?」 
車掌は「午後1時50分到着予定です」 その場で うぇた前に連絡しました 
うぇた前は単車を駅まで持ってきてくれるというのです。うぇた前すばらしい!!   
2750円も払って乗ったのに はくたか1号のあつかいは ひどいものでした 
なんと私を車両と車両の間のまどぎわにおいやったのです! 



「このやろ〜2750円も払ってここかよ!!」 と思ったのもつかの間 
30秒もすると 妙に落ちつく場所だと気が付きました 「う〜ん 幸せ〜ん!!」
同じくまどぎわにいたMDを聞いていた学生は 私のいでたちが怖かったのか すぐに後の車両の方に行ってしまいました。 
今考えると その作戦で自由席の真中にいれば うまく座れたかもしれないな〜ってちょっぴり
おもいました。 


ホテルブルームーンだ〜!!

超・偶然! ど真ん中に写った!!

午後12時43分うぇた前から 電話連絡 「自宅まで単車を取りにいく時間がなかったので
 車で駅まで迎えにきました!」
  実はうぇた前は もう仕事中だったのです。 
駅に着き 改札を抜けると かしこいうぇた前のバカはタクシー乗り場に堂々と乗り付けていました
(しかも悪びれるそぶり無し)。 私はちょっとビビリましたが早速乗り込んでうぇた前にお礼を言いました。
うぇた前は「困った時はお互いさまなのよね〜 
単車は貸したり借りたりするものだからね〜」
と言ってくれました 
私の親友ランキングに突然ランキングされました。  
うぇた前は自宅まで運んでくれてバイクのカギを私に渡すと「じゃあ気おつけていってきてね!」
言って私をみおくってくれました。  
私は急いで北陸自動車道小杉インターに向いました。 

私は小杉インターに向う途中ヘルメットの中で思いました うぇた前が待ち望んでた集合管が
届いた日に俺の為に単車を貸してくれたなんて・・・・ちょっと胸が熱くなったぜ!。


 

第4幕



北陸自動車道に入り【午後2時20分】やがて黒部インターを過ぎて 
本日2回目のいちぶりトンネル
がやってきました 
「よーし いちぶりトンネルリベンジだ!」 思い出の”いちぶり下り16”の
所を過ぎた時 ココを通ったら思い出すようにペットボトルをガードフェンスに差し込んだのが見えました。
「おーまさにココは・・・・・31500円・・・・とほほ」。    
しばらくは見慣れた風景がつずきました(だって今日2回目だもん) 糸魚川インターを見た時は
「ん〜さっきここ通ったなー」なんて にやにやしながら通り過ぎました。  
うぇた前のCB400はカウルがついていないタイプのバイクです 高速走行は非常に辛かったです
 しかもその日は強風注意報が出ていて 糸魚川で見た風量掲示板には
”風速7メートル 気温5度”と書いてありました。 
も〜アゴがついていないんじゃないかと思うくらい寒かったです。  
朝日インター付近だったでしょうか 私の直属の上司、”関○次長”と同じ見慣れた赤のラルゴが
目に飛び込んできました ラルゴにリヤウイングがあるタイプはめずらしかったので 
もしかしたら・・・・と思いましたが 横を抜き去る瞬間にドライバーを見ました・・・・・・
 ”本物かよ!” 私は手を上げて合図をしましたが 私だとはきずかなかったようでした。
CB400は水温計がついていなかったのでオーバークールを心配しながらの走行でした 
6000rpm回転で巡航するとステップやシートにバイブレーションが伝わってきていたので 
もっと下の回転で走るバイクなのだと確信しました。 とりあえず5000rpm回転で走行しました 
時速にすると100kmちょっと出ていました、しかし待ち合わせのみんなは3時間半も待っています 
いそがなければ!! しかしうぇた前の大切なバイク・・・・・私は5400rpmまで回して110km巡行に
切り替えたのです。 
名立谷浜サービスエリアで東京の友人達に電話しながら お尻の痛みをほぐして タバコを吸って
休憩していました(休憩予定時間3分) すると向こうのほうから 見慣れた上司が 
こっちに向って真っ直ぐ歩いてきました。ありゃ!  
私は手をふりました どうも私に気がついていたようです。 次長「こんな所であうなんてすごい偶然だね」
私「本当ですね」。 次長「これから何処に行くの?」 私「草津までです」  
今朝からのミラクルを次長に話してる暇はありませんでした。  
話もそこそこにして CB400にまたがりました すると缶コーヒーを入れておいた
ダンボールが目に入ったのです 「お〜これだ!」  臨時のアッパーカウルを作りました。
 「よし これでうまくいったら フルカウルに!」とおもって予備のカウルも積み込みました。 
ちなみに連休初日のサービスエリアは高級バイクにのったライダー達がたくさんいました。
出発する時にふっとライダー達に目をやると 爆笑していました。”私はかなり集中していたようです・・・”
  そんなへなちょこライダーに向って心の中で言いました「へん!いちぶり下り16で
止まった事もないくせによ〜 悔しかったらパトカー先導で400メートル押してみな!!」

今考えると自慢するような事ではなかったような気がします。  
本線に入る前の加速車線で加速しました 「おー素晴らしいぞ!アッパーカウルの効果!!」 
心の中で”CB400インテグラ”と名前を付けていました【エヴァンゲリオン再起動】。 
このまま行けば常夏気分で飯山だわ!へへーん! 常夏気分で豊田飯山 
「略して常山かぁ〜な〜んちゃってね!」 とか 「のっぽさんも びっくりするだろうな〜」とかいいながら
上機嫌でした しかし幸せもつかの間 「ん? カウルの(ダンボール)様子が変だぞ?」 
その時 私の中では それはもうオートバイの一部の部品でした  
”パタパタ・・・・・バタバタバタ・・・・・ビューン” 
あっという間にカウルが飛んでいってしまいました。 
やべ!後続車が危ないかもと思いスピードを緩めて後ろを確認しましたが 
幸い後続車は一台もいませんでした 「あれ?予備のカウル(ダンボール)も一枚もない!!」 
【エヴァンゲリオン完全に沈黙(本日二回目)】 
仕方がないのでそのまま走行を続けましたが 先ほどの温もりが忘れられませんでした。    


   

第5幕



午後4時30分豊田飯山の待ち合わせ場所 道の駅に到着しました



みんな本当にまっていてくれました   私はうれしくって 申し訳なくって 胸がいっぱいでした。
しかし誰一人私を攻めるものはいなく、本当にありがとうと思いました。  
この優しさを感じた後で私が”カモ”にされるとは さすがの私も予想できませんでした。   
その時はすぐにやってきました 
走行距離は31500キロ 値段も31500円
数字がつくものはすべて31500で片付けられました。
(使ってもいいけど ちょっと早くない??) 

まだ傷もいえてないのに・・・・・・     

こうして 連休の初日はスーパーミラクルでスタートしたのでした。 




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